現在のタイの中間層(特にバンコク中心)
✅ 特徴
・都市部限定で増加。農村部には少ない。
・学歴・親の資産・都市部在住など“出発点”が重要。
・SNSや見た目は華やかでも、実態はローン・格差あり。
・職の安定性が弱く、非正規・フリーランスも多い。
・経済成長の恩恵が富裕層・中上層に偏る。
・「中間層になったら安定」ではなく、上に行けなければ不安定になる“中間”。
昭和時代の日本の中間層(高度経済成長~バブル期)
✅特徴
・公務員・会社員など安定職が中心
・「終身雇用+年功序列」で将来が読めた
・住宅購入・車所有・子どもの大学進学が“普通”
・階層の再生産が弱く、努力次第で上昇も可能
・全国的に経済成長(地方も恩恵あり)
・「一億総中流」と言われるほど、格差が小さかった
タイの中間層って昭和の日本とは全然ちがうんです
まぁ。
日本の昭和バブル期から、だいぶ経つわけですが、今は、日本経済をゆうに越す大都会になったバンコクは、裕福な中間層が増えたんじゃないかと思いますよね。
実は、ちょっと違うようです。
どこにいる?
昭和の日本
→ 中間層は全国にいた。地方も豊かだった。
タイ
→ 中間層の多くはバンコクなど都市部限定。
安定感は?
昭和の日本
→ 終身雇用&年功序列で将来が読めた。
タイ
→ 雇用が不安定。非正規・フリーランスも多い。
見え方と実態
昭和の日本
→ 実態も“中流”。暮らしもそこそこ安心。
タイ
→ 見た目は華やか(SNSなど)。でも実はローン地獄も…
教育や親の影響
昭和の日本
→ 努力すれば上を目指せた。親の影響はそこまで大きくなかった。
タイ
→ 学歴・親の資産・地元がすべてを左右。格差が固定化。
結論
タイの中間層は“中”ではなく“上から落ちたくない層”でもある。
昭和のような「安心の中流」とはちがう現実。
昭和の日本の中間層は「安定・均質・全国的」で、
タイの中間層は「都市限定・不安定・格差の中の一部」といえます。
今の日本は?となると、どうなんでしょうね・・・。
おまけ
タイの中間層、実は「安定」じゃない!?
昭和の日本と似ているようでまったく違う構造。
観光地では見えにくい“中流のリアル”、あなたは知っていますか?
バンコクの中間層、成長はした。でも…
バンコクでは中間層の人たちが確かに増えて、生活も少しずつ豊かになってきています。
でも一方で、もっとお金を持っている富裕層との格差は、むしろ広がっているのが現実。
中間層が育っていても、「上」との距離がどんどん離れていく構造。
つまり、中間層が増えてる=格差がなくなってきた、というわけではないんです。
スマホ2台持ち、週末は海外旅行⁉
SNSなどで「スマホ2台」「毎月旅行」「おしゃれカフェ通い」みたいなタイの中間層のリア充っぽい
生活がよく見えますよね。
でも、あれは中でも、ごく一部。
中間層とひとくくりにしても、実際にはその中でもかなり差があります。
見えてる人だけを「普通」と思わないことが大事です。
見せかけの中間層”が増えている?
バンコクではSNSでキラキラした生活を見せる人が多いですが、実は収入以上にお金を使って生活している人も多いんです。
たとえば、ローンで車やマンションを買い、無理して「中流っぽい生活」をしてる人も。
つまり、“見た目”は豊かでも、“中身”はカツカツ。
だから、SNSの生活ぶりだけを見て判断しないようにしましょう。
まぁ。日本にも、そういう人いまだにいますけどね。
なぜ中間層でも不満があるの?
中間層になっても「幸せ」とは限りません。
なぜなら、バンコクでは物価が高く、教育費もどんどん上がっているからです。
中間層の人たちも「家賃がきつい」「子どもの教育が心配」「老後が不安」といった悩みをたくさん抱えています。
つまり、“中間層=安心”というわけではないんです。
「中間層=安定」はもう過去の話?
タイの中間層は実は“小金持ち”?
バンコクの中間層はブランド品も外車も持つ。でも…その多くはローン漬け。
“豊かさ”の裏にある生活のギリギリ感、知っておくとリアルが見える。
家も車も持ってる。でも収入の8割は支出に消える生活。
中間層=経済を支える存在?
実は政府の経済政策は富裕層&大企業寄り。
中間層は取り残されがち。
見た目はリッチ、でも実情は、中間層の生活費は右肩上がり。
収入はそこまで増えてない。
タイの中間層は教育にいくらかけてる?
子どもをインターに通わせるため、親は副業や夜勤も。
“見えない努力”も想像できる察せるかな?
お金はあるのに不安って?
医療費や老後の保障が不十分。中間層でも貯金は少なめ。
将来の不安と日々の余裕、その矛盾がリアル。
中間層は政治に無関心?
実は変化を求めて若者はデモにも参加。
将来への不安が背景に。
中間層の声が“社会の本音”かもしれない。
中間層=都会だけの話?
バンコクでは増えてるけど、地方には格差が残ったまま。
“中間層”という言葉も、都市限定だったりする。
中間層の資産ってどれくらい?
実は富のほとんどは1%が所有。
中間層の資産はごくわずか。
“中流”という言葉に惑わされずに、数字で見るのも大事。
小金持ちでも“自由”はない?
王室批判NG、政治発言も制限。
中間層でも口をつぐむ社会。
暮らしが良くても、言えない自由があることを忘れずに。
ローンとクレカが中間層の味方?
見た目リッチは借金の力。
タイではカード依存が深刻に。
“豊かさ”と“借金”の境界線を知ると旅の景色が変わる。
中間層の暮らし=都会の幻想?
郊外では教育・交通・医療の格差が残る。
バンコクの“中間層カフェ”が人気?
見せる暮らしが価値になる時代。でもそれは一部の話。
見えるものだけで“中流”と決めない目線も大切。
中間層の子どもは海外留学が当たり前?
一部はそう。
でも多くは借金か奨学金頼り。
教育にも格差があること、知っておきたい。
中間層の生活は“拡大中”って本当?
統計では伸びている。
でも貧困層との差も同時に拡大。
平均の中にある“偏り”に気づけるかな?
「タイの中流階級って日本の昭和?」
似てるけど違う。
タイでは“家柄”や“人脈”が人生に大きく影響。
努力だけじゃ届かない現実が・・・。
って、ほとんど、今の日本でもあるあるが多い気もしますね。
さいごに
プミポン・アドゥンヤデート前国王(ラーマ9世)は、タイの国民から非常に深く敬愛された国王であり、在位期間が70年を超える中で、特に「庶民のための国王」として多くの貢献をしました。
さいごに、プミポン国王の庶民への貢献を紹介します。
■ 1. 地方開発プロジェクト(ロイヤルプロジェクト)
プミポン国王の最大の功績の一つは、数百に及ぶロイヤルプロジェクトを通じた貧困対策・農村開発です。
貧困地域への訪問
王自らタイ国内の山間部や農村地帯を視察し、住民の声を直接聞いて課題を把握しました。
農業の支援
焼畑農業をやめさせるために、代替作物(アラビカコーヒー、いちご、マカダミアなど)を推進。
貯水池や灌漑施設の整備
干ばつや洪水対策として、小規模なダムや水路を多く建設。
「経済的自給自足の哲学」(セタキット・ポー・ピア)
浪費を避け、身の丈にあった生活を送り、持続可能な発展を目指すという考え方。
■ 2. 医療・保健事業の推進
移動医療チーム(モバイルクリニック)
医療アクセスの難しい地域の住民のために、移動型の診療所を導入。
国王自身が開発に関わった医療機器
例:安価な人工呼吸器の設計など、特許を取得した医療関連の技術も。
■ 3. 教育への支援
奨学金や教育インフラ整備を推進し、農村部の子どもにも教育の機会を提供。
■ 4. 身の回りの質素さ
国王自身が非常に質素な生活を送っていたことも、庶民との距離を縮めました。
何十年も同じ靴を履き続け、雨の中でも傘をささずに人々と接するなどの逸話もあります。
■ 5. 政治的安定への影響
軍と民間の対立時に、暴力の抑制に重要な役割を果たしました(例:1992年「血の日曜日」の終結)。
王の登場によって暴動が収まった場面も数多くあり、「国民統合の象徴」としての役割を果たしました。
プミポン国王は、タイの庶民の生活を改善するために、現地を自ら歩き、技術・教育・インフラ・農業など多岐にわたる分野で具体的な支援を行ったのです。
その姿勢と実績から、「開発の王」とも呼ばれ、国民からの敬愛を受けました。
ちなみに、ワチラーロンコーン国王(ラーマ10世)は、父王プミポン国王の時代と比較されることが多く、国民からの評価はさまざまです。